第一次所得収支(海外投資収益)
日本銀行が毎月公表している国際収支統計のうち、第一次所得収支(海外投資から得られる収益)を示しています。「総合」は第一次所得収支全体のネット値、「投資収益受取・支払」は海外への投資から得る・海外への支払の総額、「直接投資収益」「証券投資収益」はその内訳です。既存の国際収支統計(経常収支等の集計値)には投資の種類別内訳が含まれておらず、新しい情報です。日本が貿易ではなく海外投資で稼ぐ国へと構造変化していることを直接的に示す指標です。
📖 この指標の読み方
第一次所得収支は、長年の対外直接投資・証券投資の蓄積(対外資産)から生まれる収益であり、貿易収支のように毎月の輸出入動向に左右されにくい、安定的かつ大規模な収入源です。近年は単月で数兆円規模に達し、貿易収支の赤字を上回ることも多く、経常収支全体を黒字に保つ最大の要因となっています。「直接投資収益」は海外子会社からの配当等、「証券投資収益」は海外株式・債券への投資から得る配当・利子です。
📊 直近: 2026年4月の第一次所得収支(総合)は4.2兆円です。データテーブル
| 年・月 | 分類 | 金額 |
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このデータの説明
第一次所得収支とは
海外への投資(直接投資・証券投資)から得られる利子・配当等の収益と、海外からの同様の 支払いとの差額です。雇用者報酬(海外で働く人の賃金等)も含まれますが、規模としては 投資収益が大部分を占めます。
直接投資収益と証券投資収益の違い
直接投資収益は、企業が海外に設立した子会社・関連会社からの配当や内部留保等で、経営権を 伴う投資から生まれます。証券投資収益は、海外の株式・債券への投資(経営支配を伴わない) から得る配当・利子です。日本企業の海外現地生産・M&A拡大に伴い、直接投資収益は長期的に 増加傾向にあります。
「貿易立国」から「投資立国」への転換
かつて日本は輸出による貿易収支の黒字が経常収支を支えていましたが、近年は貿易収支が 赤字になる月も多い一方、第一次所得収支の黒字がそれを上回り、経常収支全体を黒字に 保っています。これは長年の対外直接投資・証券投資の蓄積(対外資産)が生み出す 「投資立国」としての構造を反映しています。