国債発行額(発行根拠法別)
日本銀行が毎月公表している国債発行額統計から、政府が新規にどれだけ国債を発行しているか、また何の目的で発行しているかを示しています。既存の政府債務(PF02、保有構造のストック)・国債利回り(レート)とは異なり、「政府は何のために新規に借金をしているか」というフロー面を補完する指標です。発行総額に加えて、建設国債(公共事業の財源)・特例国債(税収不足を補う赤字国債)・復興債・財融債(財政投融資の財源)・借換債(既存債務の返済のための再発行)の5つの発行根拠法別に比較できます。
📖 この指標の読み方
「借換債」は既に発行した国債が満期を迎えた際にその返済資金を確保するための再発行で、発行総額の大半を占めるのが通例です。一方「特例国債」は税収だけでは政府の支出を支えられない場合に発行される、実質的な赤字を埋めるための国債で、財政健全性を議論する際に最も注目される系列です。「建設国債」は公共事業(道路・橋など将来世代も利用する資産の整備)の財源として発行され、特例国債と異なり財政法上認められた発行です。両者の比率の変化から、財政運営の姿勢の変化を読み取ることができます。
📊 直近: 2026年5月の国債発行総額は12.7兆円です。データテーブル
| 年・月 | 発行根拠法 | 発行額 |
|---|
このデータの説明
発行根拠法別の内訳
国債は発行の根拠となる法律によって分類されます。建設国債は財政法第4条に基づき公共事業の 財源として発行され、特例国債(赤字国債)は財政特例法に基づき税収不足を補うために発行されます。 復興債は東日本大震災の復興財源、財融債は財政投融資(政策金融機関等への融資)の財源として 発行されます。借換債はこれらの既存債務が満期を迎えた際の返済資金を確保するための再発行です。
発行総額と内訳の差について
2024年以降、GX経済移行債・子ども特例債・半導体・AI債といった新しい発行根拠法に基づく国債が 登場しています。本ページでは主要な5区分(建設・特例・復興・財融・借換)のみを掲載しているため、 これらの新しい債券分の発行額は発行総額との差分として表れることがあります。
政府債務(ストック)との関係
本ページは「毎月どれだけ新規に発行しているか」というフロー(流量)を示しますが、 「政府債務(所有者別)」ページでは「これまでに発行した債務が現在どれだけ残っているか」という ストック(残高)を確認できます。両者を合わせて見ることで、政府の資金調達活動の全体像を 把握できます。