デジタル収支(デジタル赤字)
日本銀行が毎月公表している国際収支統計のうち、「通信・コンピュータ・情報サービス」(クラウドサービス・ソフトウェア利用料等)と「著作権等使用料」(ソフトウェアライセンス料等)の受取・支払・ネットを示しています。日本企業・消費者が海外IT企業(いわゆるGAFA等)に支払う利用料が、日本がこの分野で受け取る金額を大きく上回っており、「デジタル赤字」として近年注目されています。既存の国際収支統計(サービス収支全体の合計値のみ)には、このデジタル関連の内訳は含まれていません。
📖 この指標の読み方
「ネット」がマイナスの場合、日本がその分野で支払う金額が受け取る金額を上回っている(赤字)ことを意味します。通信・コンピュータ・情報サービスには、クラウドコンピューティング・SaaS(Software as a Service)の利用料等が含まれ、海外の大手クラウド事業者への依存度が高い日本企業の構造を反映しています。著作権等使用料には、OS・業務用ソフトウェアのライセンス料等が含まれます。両者を合計した赤字額の年率換算は、しばしば「年間5兆円規模のデジタル赤字」として報道される数字に近い水準になります。
📊 直近: 2026年4月は通信・コンピュータ・情報サービスと著作権等使用料の合計で0.40兆円の赤字でした(年率換算 約4.8兆円)。データテーブル
| 年・月 | 系列 | 金額 |
|---|
このデータの説明
「デジタル赤字」とは
日本企業・消費者が海外のクラウドサービス(AWS・Google Cloud・Microsoft Azure等)や ソフトウェアライセンス、デジタル広告等に支払う金額が、日本がこの分野で稼ぐ金額を 大きく上回っている状態を指します。経済産業省の資料等でも近年取り上げられる ようになったテーマです。
通信・コンピュータ・情報サービスの内訳
クラウドコンピューティング利用料、データセンター利用料、ITコンサルティング、 ソフトウェア開発委託等が含まれます。企業のクラウド移行(オンプレミスからの脱却)が 進むほど、海外事業者への支払いが増加しやすい構造があります。
著作権等使用料の内訳
OS・業務用ソフトウェアのライセンス料、音楽・映像・出版物等のコンテンツ使用料、 産業財産権(特許等)の使用料が含まれます。グローバルなソフトウェア・コンテンツ市場で 海外企業が優位な分野ほど、支払いが受取を上回りやすくなります。